【014号】文字・文章のお話 ―②フォントがみせる『表情』とは?<明朝体・角ゴシック編>―

こんにちは。アイビスティの大村です。

突然ですが、プレゼン資料を作るとき、書類を作るとき、メルマガを作るとき、

『フォント』を選んでいますか?

忙しく時間がないなかで、そんな選んでいる暇ないよ!

という事も多いかと思いますが、、

❝フォントはデザインの表情・雰囲気を決める❞ といっても過言ではないくらい

デザインにおいて大切な要素です。

資料やメールを使って相手に何かを伝えたいとき、

フォントにも気を配ると伝わり方が変わるかもしれません

今回は、それぞれのフォントがどのような表情・雰囲気を持っているのか、

ご紹介させていただきたいと思います。

※文中「イメージ」は個人的な感想です。

 

 

■明朝体

 

 

明朝体は上記のように、「ウロコ」と呼ばれる三角の山が

それぞれの字の角についています。

上品で大人っぽい印象があります。

インパクトがあるので見出しに使われることも多いです。

明朝体のフォントをいくつかご紹介していきます。

 

<スタンダード>

フォント名:リュウミン

イメージ:品格、美しさ

美しく柔らかい印象を併せ持つ明朝体フォントです。

古風な印象を受けるものも多い明朝体ですが、

こちらは今っぽいデザインにも溶け込みやすいかと思います。

 

フォント名:游明朝

イメージ:落ち着き、クール、古風

リュウミンより、どっしりと風格があり

男性的な印象です。

 

同じ明朝体でも雰囲気が変わるのがわかるでしょうか。

この2つは、初見ではかなり似たフォントなので少しわかりにくいかもしれません

イメージが湧くよう、なんとなく似合いそうな言葉を添えた画像を作ってみました。

いかがでしょうか、リュウミンの品格と柔らかさ、游明朝の風格と落ち着きをイメージしてみました。

違いがよくわからない…という方は、次の<個性的>フォントを見てから

<スタンダード>に戻っていただくと、少しわかりやすいかもしれません。

次は明朝体の中でも個性が光るフォントのご紹介です。

 

<個性的>

フォント名:丸明オールド

イメージ:美しい、涼やか、控えめかつ存在感

スタンダードなタイプと違い、とても個性的なフォントです。

古風な印象も、モダンな印象も、併せ持つ雰囲気があります。

 

フォント名:貂明朝テキスト

イメージ:可愛い、おどけた、ドラマチック

こちらも個性的、ですが、不思議と

様々なビジュアルに似合う懐の深いフォントです。

 

こちらはそれぞれ大分印象が変わるかと思います。

イメージ画像はこちら。

いかがでしょうか。

少しずつ雰囲気の違いを感じていただければ幸いです。

次は、ゴシック体(角ゴシック)です。

 

 

■ゴシック体(角ゴシック)

 

 

ゴシック体は上記の通り、「ウロコ」と呼ばれる三角の山がなく、

縦横のラインが均一で、非常にシンプルな形をしています。

場所や年代を選ばず、フラットで読みやすい印象があります。

可読性が高いので、本文に使われることも多いです。

今回ご紹介するのは、字の端が角ばっている「角ゴシック」です。

※字の端が丸い「丸ゴシック」もあります。

角ゴシック体のフォントはどのようなものがあるでしょうか。

 

<スタンダード>

フォント名:ゴシックMB

イメージ:風格、力強い、スタンダード

the・ゴシックと言えそうな、とてもスタンダードなフォントです。

色々な場所でなじみ、重宝されています。

 

フォント名:ヒラギノ角ゴ

イメージ:近代的、若さ、柔らかさ

こちらはMacの標準フォントとしても搭載されています。

ゴシックMBより、柔らかく近代的な印象があります。

 

イメージ画像はこちら。

 

<個性的>

フォント名:A1ゴシック

イメージ:懐かしい、ぬくもりを感じる、どこかホッとする

形自体はスタンダードですが、特徴的な線の交差部分の墨だまりがあることで、

懐かしく温かい雰囲気を醸し出しています。

 

フォント名:源ノ角ゴシック

イメージ:優しい、親しみやすい、器が大きい

一見ベーシックですが、ゴシックMBやヒラギノ角ゴと比べると

一つ一つの文字に個性的なひと工夫があり柔らかい印象を与えます。

本文としても読みやすいフォントです。

 

イメージ画像はこちら。

 

いかがだったでしょうか。

なんとなく、フォントそれぞれが

「持っている表情・雰囲気が違う」ことを感じていただけましたでしょうか。

デザインを作る際、そのデザインに合ったフォントを選ぶのは

とても難しく、かつ面白い作業です。

今後もそんなフォント一つひとつをご紹介できればと思っております。

では、また次回お会いしましょう

 

★参考★

モリサワフォント

Adobeフォント