【028号】おさらい!《ビジネス敬語①》「とんでもございません」は間違っている?

こんにちは。デザイナーの中田です。

 

今回から始まりました中田のメルマガ新シリーズ

「おさらい!《ビジネス敬語》」

 

社会人のマナーとして、信頼関係を築くためにも、そつなく使えることが当たり前の敬語。

でも間違えて覚えて使っていて、クライアントや目上の人に不快感を与えてしまったり、

トラブルを招かないために、ここでおさらいしておきましょう。というのが趣旨です。

 

第一回目は

「とんでもございません」は間違っている?

 

 

相手から褒められたときなどに「とんでもございません」と謙遜して返す。

近年よく耳にする言葉ですが、実はこれ、日本語として正しい敬語ではありません。

正しくは「とんでもないことでございます」。

 

何が間違っているかというと文法。

そもそも「とんでもない」というのは「すくない」「みっともない」などと同じ

この言葉でひとつの形容詞。

 

「とんでもありません」や「とんでもございません」という言い方は、

「ない 」の部分だけを、動詞の「ない」と誤用して

「ありません」「ございません」と丁寧語に置き換えたもの。

「とんでもない」を敬語で表現する場合は

「とんでもないです」「とんでもないことです」

とするのが本来の正しい使い方。

 

ところが、この「とんでもございません」は、現在ではあまりにも広く使われているため、

文化庁が「敬語の指針」の中で

「~相手の褒めや賞賛などを軽く打ち消すときの表現であり,現在では,こうした状況で使うことは問題がないと考えられる」と、

間違った使い方であるにもかかわらず認めてしまったんですね。

 

 

「言葉は生き物」。

時代の流れとともに変化していくのは致し方ないことなのかもしれません。

とはいえ、本来の使い方とは異なる表現であるため、

相手によっては違和感や、言葉の使い方に不信感を持たれてしまう可能性もあります。

 

また逆に、言葉は丁寧でも相手に対する配慮の意識がなく、

むしろ見下しているような気持ちがあれば、それは態度に表れ

慇懃無礼(いんぎんぶれい)という最も失礼な印象を与えてしまいます。

 

相手への敬意を表現するのが敬語。

本質をきちんと理解した上で、礼を欠くことのないよう注意していきたいですね。

 

 

次回は

「目上の人に使ってはいけない敬語」

 

 

普段何気なく使っていた「敬語のつもり」が、実はとんでもなく失礼な言葉だった…。

なんて、ちょっと怖いですよね。

そんなNGワード集をご紹介します。

 

それではまた。